桜の気温

またなんとなく憂鬱。
この気分どうにかなりませんかね・・・・・。

今日は春一番も吹いたらしくて
とってもあったかなかんじ。
夜なのにほのかに暖かい。
桜の咲く季節みたいな気温だな。

どことなく憂鬱な気分だけど
昨日やおとといくらべたらかなり楽かな。

帰りの電車の中でふと思い出したことがあった。
高校の時、好きだった先輩がいた。
仮に桜先輩としておこう。
とても小柄な人だけど、ものすごく負けん気が強くて
でも、ものすごくやさしかった。
あんなに後輩の僕に優しくしてくれたのはあの先輩ぐらいだろう
なにかあると親身に話を聞いてくれたり
何か借りにいったときも、かしてくれたな。
僕は桜先輩のことが大好きだった。

そしてもう一人の好きな先輩
これも仮に中川先輩としておこう。
彼は桜先輩の彼氏で、俗にいうイケメン。
かっこいいんだけど、どっか抜けているのがいい味だしてる。
もともと違う部活だったんだけど
桜先輩の押しに負けて転部してきたらしい。
部室にギターをもちこんでドラえもんをよく弾いていたな。
どことなく頼りなさそうに見えるんだけど
やるときはやるってタイプで
お馬鹿なことを言ってるんだけど、実はものすごく賢い。
男女問わず好かれる人だった。

同じ部活だけど、特にべたべたするわけでもなく
でもどことなくほんわかムードでいる二人が僕は好きだった。
よく喧嘩もしていたけど、でもすぐに仲直りして
二人でニコニコしているのが好きだった。

でも未来って誰にも見えないんだね。
ある日から桜先輩の姿を見かけなくなった。
心配して教室に行ってみると
「休んでいる」との返事
体調をくずして休んでいたらしいんだけど
何週間たっても姿を見かけることはなかった。

中川先輩は部活にも出ていた。
いつもみたいにみんなでクダラナイことをいって
はやしゃいでいるんだけど
どことなく寂しそうだった。
ううん、寂しかったんだと思う。
そんな姿をみた僕も寂しかった。

しばらくして、桜先輩が学校をやめたことをきいた。
理由とかはきかなかったから知らないけど
辞めたのを知った瞬間にものすごく悲しくなった。
心の中に穴があいてしまったような、そんな気分。

「先輩、桜先輩やめちゃったの？」
中川先輩はそうだね。と笑んでいた。
でもものすごく悲しそうな顔だった。

そうあのときの気分と同じ。