蝉時雨

2002年8月13日
かなりの数がいるのか
蝉の声がまるで反響するように聴こえる

ふと雲を見ようとして見上げた空
近くにある自衛隊の飛行機だろう
編隊を組んで飛んで行くのが見える
まるで『Pieces』の一場面だなぁと思ってしまう。

見上げた空には飛来する無数の戦闘機。
時代の大きなうねりに呑み込まれてしまいそうな
ちっぽけな自分の人生。

・・・・・ちっぽけな自分。

朝礼で本社で話があったことが伝えられる。
今は企業はその規模に応じた身体障害者を雇わないとならなくて
そしてこの前、入社した人の紹介があったこと。

彼は耳が聞こえないらしい。
先天的なものではなく、耳が突然聞こえなくなるという災難に見舞われたようだ。
馴れてくると人の口の動きで大体のことは分かるし
細かい打ち合わせは筆談をしてくれれば大丈夫だとのこと
口の動きで何を言ってるかって分かるってすごいよな
よく障害を乗り越えて頑張ってきたな。と感心した。

そして部長がこう告げた
「耳が聞こえなくなったのは小さい時に○○病を発症した、その後遺症らしいです。」


 MCLS


〜心臓や血管がおかされて急死することがある病気〜
家庭の医学を調べてみた。
「病気が治ったあとも、定期的に検査を受けることが必要です。
心臓の冠動脈に動脈瘤ができていることがわかったら
持続的に薬を飲まなければいけません。」

幸いなことに自分は何の後遺症もでずに完治した。
五体満足で五感も特に異常なし。

同じ病にかかって
一人は「障害者」として聾学校で一生懸命勉強して社会に出て頑張っている
もう一人は「健常者」として何一つ不自由も感じずに社会に出た。

ちっぽけな自分・・・・。そう?
折角、健常者として生きてるんならもっと頑張れるんじゃない?
ちょっとしたことで落ち込んでいるのが可笑しく思えてくる。

蝉時雨の中、微かに生きていく勇気を見つけた そんな日。

今日の気持ち→
「だから半年に一度、定期検査受けろっていうのか・・・もう何年も行ってないよ(爆)」

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